この記事では「介護職が行う口腔ケアの基本手順・注意点」について分かりやすくご紹介します。※無料会員登録をすると動画が閲覧できます※
口腔ケア(歯みがき・口腔内の清拭)前の準備
歯みがき・口腔内の清拭前、口の中のチェックすること
歯みがきや口腔内を清拭する前に、まずはご本人の口の中をチェックします。自立の方でも、口腔ケアができていない方や、口腔ケアをする意識の薄い方もいらっしゃるのでできるだけ見せていただきましょう。
口腔ケア前のチェック項目リスト
- どこが汚れているか。歯垢(プラーク)や、食べかすがどこについているかを確認
- 舌苔がついているか(舌苔とは、舌の表面についた苔(コケ)のようなもの)
- 歯がなくなっていないか?昨日まであった歯がなくなっていることもあるので確認
- 口内炎がないか?口の中に痛みはないか
歯ブラシでの口腔ケア(歯みがき介助)の方法
歯ブラシの選び方
歯ブラシは適切なものを選び、適切なタイミングで取り替えましょう。
歯ブラシ選びのポイント
- 毛束は3列
- 硬さは普通もしくは、やわらかめ
※歯が少ない、根だけの歯がある、歯茎から出血しやすい方などはやわらかめを選択する - ナイロン毛でストレートカットのもの
- 柄がまっすぐのものが使用しやすい
歯ブラシの使い方
歯ブラシの持ち方
えんぴつを持つように持ちます。握りしめて力一杯磨くと、歯ぐきを傷つけたり歯が削れてしまったりするので注意します。
歯みがき粉の量
歯みがき粉は7mm~1cmくらいで十分です。つけすぎないように一気に出しすぎないようにしましょう。
歯をみがく順番
- 右上表奥歯
- 上前歯
- 左上表奥歯
- 左下表奥歯
- 下前歯
- 右下表奥歯
- 裏側
- 噛み合わせ部分
歯ブラシでの口腔ケア(はみがき介助)のポイント
- 介助者はご本人と向き合って正面から介助します。(後ろから介助しない、磨く際にご本人の顎を上げすぎない)
- 表側奥歯は歯を噛み合わせ、口を閉じた状態で磨きます。
- 表側は歯と歯茎の境目を磨きます。
- 歯の裏側は歯に対して、毛先を斜め45度の角度を保ちます。
- 表側と裏側は、歯1本か2本の幅で歯ブラシを動かします。
- 噛み合わせ部分は、歯の上の溝にブラシをあて、かきだすように磨きます
スポンジブラシやガーゼでの口腔内の清拭
身体を起こすことができない方やうがいができないなどの理由で歯ブラシでの口腔ケアができない方は歯ブラシのほかに、スポンジブラシや口腔ケア用ガーゼを使用する場合があります。
スポンジブラシの使い方
スポンジブラシは、水を含ませた後、誤嚥しないように絞ってから使います。使う前に、スポンジが柄から抜けないかを確認し、使用後は毎回捨てます。
- 頬の内側を伸ばすイメージで清拭します。そのときご本人の口は閉じていただきます。
- うがいができない方の場合は歯の表面と裏側も清拭します。
- 最後に舌も清拭します。
口腔ケア用ガーゼの使い方
口腔ケア用ガーゼを巻く際はガーゼの端を握る
グローブをして、口腔ケア用ガーゼを人指し指に巻いて、ガーゼの端を握ります。指先に巻くだけでは、ケア中に抜けてしまう可能性があります。
口腔ケア用ガーゼでの口腔内の清拭の仕方
奥歯から手前へ清拭していきます。上あごも、奥から前に清拭します。その際に逆の手でご本人のお顔を支えながら、やさしく清拭を行いましょう。
口腔内は傷つきやすいため、力加減に注意します。
ご利用者の口腔内の観察が重要
口腔ケアを適切に行うことで口腔機能の維持が期待できます。口腔ケアはご利用者の口内を観察できる良い機会なので、ぜひしっかりチェックし、口腔内を良い状態に保つためのケアを行いましょう。
口腔ケアの手順まとめ
- 口腔ケアの前には、歯石(プラーク)や食べかすなどどこが汚れているか、歯がなくなっていないかなどを確認します。
- 歯ブラシはえんぴつを持つように持ち、歯ぐきを傷つけたり歯が削れてしまわぬよう力を入れすぎないようにしましょう。
- 義歯の場合はガーグルベースの上に水を張り、その上で磨きます。磨き終わったら水洗いをします。
- 歯ブラシでの口腔ケアができない方にはスポンジブラシや口腔ケア用ガーゼを使用します。スポンジブラシの場合は、水を含ませた後、誤嚥しないように絞ってから使い、終わったあとは廃棄します。
- 口腔ケア用ガーゼを使用する場合は、グローブをし人指し指に巻いて、ガーゼの端を握りながら行います。
【動画】介護職が行う口腔ケアの基本手順・注意点
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※記事の内容は2021年3月時点の情報をもとに作成しています。

著者プロフィール
介護アンテナ編集部Kaigo Antenna Editorial Department














