プレドニン錠5mg

しる100症状に注意

このページではプレドニン錠5mg(塩野義製薬株式会社|副腎皮質ステロイド)について、効能・効果や用法・用量、副作用などの基本情報と併せて、服薬介助のときに介護する方が理解しておきたい高齢者が気を付けるべき点などについても記載しています。

薬の使用に際してはご自身で判断することなく、必ず医師や薬剤師に相談してください。

詳細情報

主成分

プレドニゾロン

効能・効果

合成副腎皮質ホルモン剤であり、抗炎症作用、抗アレルギー作用、免疫抑制作用がある為、内科、皮膚科、眼科など様々な治療領域にて使用します。他剤を使用しても効果が不十分な場合に用いられることがあります。

用法・用量

通常、成人は1日5~60mgを1~4回に分けて服用する。

悪性リンパ腫に用いる場合、抗悪性腫瘍剤との併用において、1日量として100mg/m2(体表面積)まで服用できる。

川崎病の急性期に用いる場合、通常、プレドニゾロンとして1日2mg/kg(最大60mg)を3回に分割服用する。

副作用

以下の副作用が現れることがあるので、異常が認められた場合は速やかに医師に報告または診断をうける事を推奨します。

重大な副作用

  • 誘発感染症、感染症の増悪(頻度不明):B型肝炎ウイルスの増殖による肝炎があらわれることがある。
  • 続発性副腎皮質機能不全、糖尿病(頻度不明)
  • 消化管潰瘍、消化管穿孔、消化管出血(頻度不明)
  • 膵炎(頻度不明)
  • 精神変調、うつ状態、痙攣(頻度不明)
  • 骨粗鬆症、大腿骨及び上腕骨等の骨頭無菌性壊死、ミオパチー(頻度不明)
  • 緑内障、後嚢白内障、中心性漿液性網脈絡膜症、多発性後極部網膜色素上皮症(頻度不明):連用により眼圧上昇、緑内障、後嚢白内障(症状:眼のかすみ)、中心性漿液性網脈絡膜症・多発性後極部網膜色素上皮症(症状:視力の低下、ものがゆがんで見えたり小さく見えたり、視野の中心がゆがんで見えにくくなる。中心性漿液性網脈絡膜症では限局性の網膜剥離がみられ、進行すると広範な網膜剥離を生じる多発性後極部網膜色素上皮症となる。)を来すことがある。
  • 血栓症(頻度不明)
  • 心筋梗塞、脳梗塞、動脈瘤(頻度不明):長期投与を行う場合には、観察を十分に行うこと。
  • 硬膜外脂肪腫(頻度不明)
  • 腱断裂(頻度不明):アキレス腱等の腱断裂があらわれることがある。
  • 腫瘍崩壊症候群(頻度不明):リンパ系腫瘍を有する方に投与した場合、腫瘍崩壊症候群があらわれることがある。異常が認められた場合には、適切な処置(生理食塩液、高尿酸血症治療剤等の投与、透析等)を行うとともに、症状が回復するまで方の状態を十分に観察すること。

その他副作用

発疹、月経異常、クッシング症候群様症状、下痢、悪心・嘔吐、胃痛、胸やけ、腹部膨満感、口渇、食欲不振、食欲亢進、腸管嚢胞様気腫症、血圧上昇、徐脈、縦隔気腫、多幸症、不眠、頭痛、めまい、易刺激性、筋肉痛、関節痛、満月様顔貌、野牛肩、窒素負平衡、肝機能障害(AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇、Al-P上昇)、脂肪肝、浮腫、低カリウム性アルカローシス、網膜障害、眼球突出、白血球増多、ざ瘡、多毛、脱毛、色素沈着、皮下溢血、紫斑、線条、そう痒、発汗異常、顔面紅斑、脂肪織炎、発熱、疲労感、ステロイド腎症、体重増加、精子数及びその運動性の増減、尿路結石、創傷治癒障害、皮膚・結合組織の菲薄化・脆弱化

形状・色

?

薬の飲みにくさの改善に向けて、医師や薬剤師、言語聴覚士などの専門職との連携にお役立てください。

うすいだいだい色の素錠、直径5.0mm、厚さ2.3mm

粉砕の可否

粉砕を希望する場合は医師・薬剤師にご相談ください。

保管方法

室温保存

禁忌

病名禁忌

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある方

併用禁忌

デスモプレシン酢酸塩水和物(ミニリンメルト)(男性における夜間多尿による夜間頻尿)
低ナトリウム血症が発現するおそれがある。

併用注意

バルビツール酸誘導体:フェノバルビタール
フェニトイン
リファンピシン
本剤の作用が減弱することが報告されている。
サリチル酸誘導体:アスピリン、アスピリンダイアルミネート、サザピリン等
併用時に本剤を減量すると、サリチル酸中毒を起こすことが報告されている。
抗凝血剤:ワルファリンカリウム
抗凝血剤の作用を減弱させることが報告されている。
糖尿病用薬:ビグアナイド系薬剤、スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤、α‐グルコシダーゼ阻害阻害剤、チアゾリジン系薬剤、DPP-4 阻害剤、GLP-1受容体作動薬、SGLT2阻害剤、インスリン製剤等
糖尿病用薬、インスリン製剤等の効果を減弱させることが報告されている。
利尿剤(カリウム保持性利尿剤を除く):フロセミド、アセタゾラミド、トリクロルメチアジド等
低カリウム血症があらわれることがある。
活性型ビタミンD3製剤:アルファカルシドール等
高カルシウム尿症、尿路結石があらわれることがある。
シクロスポリン
他の副腎皮質ホルモン剤の大量投与で、シクロスポリンの血中濃度が上昇するとの報告がある。
非脱分極性筋弛緩剤:パンクロニウム臭化物、ベクロニウム臭化物
筋弛緩作用が減弱または増強するとの報告がある。
キノロン系抗菌剤:レボフロキサシン水和物、メシル酸ガレノキサシン水和物等
腱障害のリスクを増加させるとの報告がある。
CYP3A4阻害剤:コビシスタット含有製剤、リトナビル含有製剤、エリスロマイシン等
本剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。

高齢者が特に注意すること
(一般的な注意点も含む)

長期投与した場合、感染症の誘発、糖尿病、骨粗鬆症、高血圧症、後嚢白内障、緑内障等の副作用があらわれやすい。

薬の併用に際しては専門家(医師、薬剤師)による判断が必要です。決して自己判断で薬の併用や併用中止を行わず、必ず掛かりつけの医師や薬剤にご相談ください。

症状に注意当てはまる症状はありませんか?

  • せん妄

    せん妄
  • 抑うつ

    抑うつ

高齢者は多くの薬を使うと副作用が起こりやすいだけでなく、重症化しやすくなります。高齢者に起こりやすい注意すべき症状として、ふらつき・転倒、記憶障害、せん妄、抑うつ、食欲低下、便秘、排尿障害・尿失禁などが現れる場合があります。そのような症状を起こしやすいため、75歳以上の方を対象に、できれば使用を控えたい薬が「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015」(日本老年医学会)でリストアップされており、それをもとに掲載しています。75歳未満でも介護を受けている方や要介護になる少し手前の状態の方も対象にしています。服薬中の薬であった場合は、決して自己判断で中止にせず、医師にご相談ください。

参考リンク高齢者の医薬品適正使用の指針 (総論編) (厚生労働省)

参考リンク高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015 (一般社団法人 日本老年医学会)

ご利用に際しての注意点

このページでは、医療用医薬品添付文書をもとに高齢者とその介護者向けに編纂した内容を掲載しています(小幼児・妊婦向けの内容を除く)。正確な情報に努めておりますが、常に最新であるとは限らず、また内容を完全に保証するものではありません。薬の使用に際しては、ご自身で判断せず、医師や薬剤師などの専門家にご相談ください。当サイトによって生じた損害について、その賠償の責任を一切負わないものとします。

監修

秋下 雅弘
佐々木 淳

情報提供

クオール株式会社

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