公開日:2019/09/03

更新日:2024/06/25

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【介護技術】介護職が実施できる爪切りの条件・方法

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介護職が爪切りを実施する場合、いくつかの条件があります。また高齢者の爪は硬くもろくなっていますので、爪の切り方についても注意する点があります。 この記事では、介護職が実施できる爪切りの条件・方法をわかりやすくご紹介します。 ※記事の内容は2021年3月時点の情報をもとに作成しています。

【介護技術】介護職が実施できる爪切りの条件・方法

爪切りは医療行為!?条件を満たしていれば介護職も爪切りOK

介護の現場でよく「これって医療行為?」と判断に迷うシーンがありませんか?爪切りについても迷うことのひとつかと思います。

爪切りは「爪に異常がなく本人の容体が安定している場合に限り」、介護職にも認められている行為です。

自信をもってサービスを提供できるよう、しっかり条件を確認しておくことが大切です。

介護職が実施してよい爪切りの条件

  • 爪そのものに異常がない
  • 爪の周囲の皮膚にも炎症や化膿がない
  • 糖尿病のように専門的な管理の無い人

外部サイト厚生労働省「医師法第17条、歯科医師法第17条及び保健師助産師看護師法第31条の解釈について(通知)」

判断に迷う場合には必ず看護職員や医師に確認をとってから実施するようにしましょう。

介護職が実施する爪切りの方法

実際に爪切りを実施する場合の準備するものや手順についてご説明します。

準備するもの

  • 爪切り
  • やすり(専用のもの)

介助者の姿勢・位置・構え方

手の爪の場合

【介護技術】介護職が実施できる爪切りの条件・方法 【介護技術】介護職が実施できる爪切りの条件・方法
  • 介助者の腕でご本人の腕を巻き込み、しっかり固定する
  • 認知症の症状のあるご利用者、体動が激しいご利用者は特に注意が必要
  • 視線は自分の爪を切る角度に近い角度に合わせる

足の爪の場合(椅子やベッドに座っていただく)

【介護技術】介護職が実施できる爪切りの条件・方法

画像1つの場合(横長画像)

  • 足底が床につく状態で爪を切る
  • 介助者はしゃがむか、低い椅子に座る
  • 介助者のももの上にご本人の膝の下あたりをのせ、介助者のももと腕で膝から下全体を固定する
  • 視線は自分の爪を切る角度にする
NG例1:向き合った状態だと死角が多く、また爪が切りにくい
【介護技術】介護職が実施できる爪切りの条件・方法

対面での爪きりは、ご本人とコミュニケーションをとりながら実施できるが、切る際に死角が多くなることや、普段自分の爪を切る角度とは異なる角度から切ることになるので失敗しやすい。

NG例2:足先だけを持ち上げると後ろに倒れやすい
【介護技術】介護職が実施できる爪切りの条件・方法

ご利用者の足を支えるときには足先だけを持たないように注意!

  • 介助者がご本人の足首あたりをももの上にのせていて不安定
  • 介助者は足先しか見えず、倒れそうな様子に気づかない
  • ご本人の膝が伸びきっているが、膝はまっすぐに伸びない方もいらっしゃるので注意。
NG例3:フットサポートに足を乗せたままだと転倒の可能性あり

車いすのフットサポートに足をのせたまま爪を切ると、ご本人の視線も足元に行きがちになり、体重が前にかかり車いすごと転倒する可能性もあり危険です。

爪の切り方

爪切りでは、皮膚を切ってしまったり爪を切りすぎたりしないよう注意して進めることが必要です。

  1. ご本人に爪を切ることを説明し、同意を得る
  2. 介助者の姿勢・位置・構え方が正しくとれるようにする
  3. ご利用者の指を持って、しっかり固定させる
  4. 爪と皮膚との重なりに注意して、爪の裏側の皮膚を手前に引き、爪と皮膚を離す
  5. 白い部分を1,2mm残して切る
  6. 角を切りすぎないようにし、四角く切る。(巻き爪防止)
  7. ある程度の長さまで切ったら、やすりで仕上げる

爪を切るときのポイント

爪切りのタイミングは入浴後、足浴後がおすすめ

高齢者の爪は硬くてもろくなっているので、入浴後、足浴後など爪が柔らかくなっているタイミングで行うのがおすすめ。

角を落としすぎない

高齢者の爪は巻き爪になりやすいため、角を落とさずに四角く切るスクエアカットにする。

安心安全な姿勢で適切な爪切りを!

爪が伸びすぎると、皮膚を傷つけたり、伸びすぎた爪が折れて出血したり、爪の間に雑菌が入って不衛生な状態になったりとさまざまな問題が起きます。

また正しく爪切りを実施しないと巻き爪になったり、爪の変形の原因にもなりますので、正しいケアを身につけましょう。

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著者プロフィール

介護アンテナ編集部Kaigo Antenna Editorial Department

プロフィール
株式会社ベネッセスタイルケア運営の介護アンテナ。編集部では、ベネッセの25年以上にわたる介護のノウハウをはじめ、日々介護の現場で活躍している介護福祉士や介護支援専門員(ケアマネジャー)、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などの高齢者支援のスペシャリストたちの実践知や日々のお仕事に役立つ情報をお届けします!

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