公開日:2020/12/08

更新日:2021/02/05

介護サービス情報

介護×研究とは?介護現場の実践と研究の融合を目指して

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全国に300施設以上の有料老人ホームを運営しているベネッセスタイルケアの社内シンクタンク(研究機関)である「ベネッセ シニア・介護研究所」の研究員が、介護に関する調査・研究のトレンドや最新情報など、介護現場で活躍されている方に向けて、役立つ情報を発信する連載コラム。記念すべき第1回目をお届けいたします!

介護×研究とは?介護現場の実践と研究の融合を目指して

介護現場の大きな課題は「担い手不足」

日々報じられるさまざまなニュースの中で、「介護」という言葉を見ない日はほとんどないと言っても過言ではないでしょう。中でも介護の担い手の不足は大きな問題です。

超高齢社会の現在、平均寿命が伸びる一方で健康寿命との差はなかなか縮まらず、要介護認定者数もますます増えています。これに伴い介護の重要性はさらに高まっていますが、介護の仕事の担い手不足は続いています。

このような状況で、より多くの介護を必要とする人々を支えるにはどうしたらよいでしょうか?

課題解決のための切り札は2種類のアプローチ

切り札①介護現場のコツ・ノウハウの集約と横展開

介護×研究とは?介護現場の実践と研究の融合を目指して

担い手の数が不足しているなら、一人ひとりの介護職の能力やスキルの向上を図る、業務を見直し本質的な業務に時間を充てるとともに無駄な業務はなくす、技術も上手に活用する、などの工夫が有効でしょう。高い能力・スキルを身につけた介護職が増えれば、介護の仕事の専門性の高さや魅力もアピールできそうです。

ただし、それは簡単なことではありません。介護は基本的に対人サービスであり、介護される人とする人の組み合わせでうまくいったりいかなかったりしますし、同じ人であってもお互いのそのときの調子や環境などさまざまな要因に影響を受けます。このような個別性や多様性への対応は、主に現場でのさまざまな試行錯誤の積み重ねで行われてきました。

ここで、そのコツ・ノウハウを個々の介護職や現場の中にとどめるのではなく集約して横展開すれば、効果的にスキルアップでき、結果的に効率アップにもつながります。このような介護現場の生産性向上を目指した取り組みは、すでにあちらこちらで始められていますし、これからも続いていくでしょう。

切り札②科学的知見による専門性の向上

介護×研究とは?介護現場の実践と研究の融合を目指して

一方、研究者は、どのようなやり方がより有効なのかを、科学的手法に基づいて検証しています。仮説を立て、実験や調査によって収集したデータを分析し、その仮説が正しいかどうかを証明するのです。

このような裏付けのあるさまざまな知見は、専門性の向上に大いに役立つでしょう。同じような試行錯誤の繰り返しは減り、介護サービスの提供をより効果的・効率的にできるようになると期待されます。

最近は、介護・医療・福祉分野や老年学、社会学など介護との関連性が深い領域に加え、情報通信技術(ICT)や人工知能、ロボットなど従来介護にとってなじみが薄かった領域でも、介護に関する研究が進められています。違う視点からの知見は新たな気づきを与えてくれ、今後介護現場のイノベーションにつながるかもしれません。

ただ、このような知見は学会やシンポジウムなどの場における発表や、学会誌への論文掲載という形で共有されるのが一般的で、実際に現場で介護の仕事に携わっている方々にはなかなか届きにくいのが現状です。

介護×研究で味わい深い人生のお手伝いを!

研究で得られた知見は、現場で活用されてはじめて価値を生み出します。また、現場での活用で新たに分かったことは、研究への有益なフィードバックになるでしょう。

そんな好循環によって、介護現場の役に立つ研究が増え、介護の仕事に携わる方々の能力やスキルが高まり、専門性の高い「スーパー介護職」が次々と誕生すれば、介護の仕事の魅力もアップし、介護職を志す人の増加にもつながるかもしれません。

そんな期待も込め、このコラムでは、世の中のさまざまな調査・研究で得られた知見から、介護現場の皆さまに役立てていただけそうなトピックスを取り上げてお伝えしていきます。さまざまな科学的知見というスパイスが、介護を必要としている人々の人生をより味わい深いものにできますように。

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