公開日:2022/12/20

更新日:2022/12/22

登録者:介護アンテナ編集部

オキシコンチンTR錠10mg

しる100

このページではオキシコンチンTR錠10mg(塩野義製薬株式会社|麻薬及び類似薬)について、効能・効果や用法・用量、副作用などの基本情報と併せて、服薬介助のときに介護する方が理解しておきたい高齢者が気を付けるべき点などについても記載しています。

薬の使用に際してはご自身で判断することなく、必ず医師や薬剤師に相談してください。

オキシコンチンTR錠10mgの概要

主成分

オキシコドン塩酸塩水和物

分類

内服薬│麻薬及び類似薬

効能・効果

中等度から高度の疼痛を伴う各種癌における鎮痛や非オピオイド鎮痛薬、又は他のオピオイド鎮痛薬で治療困難な中等度から高度の慢性疼痛における鎮痛に使用します。

用法・用量

癌性疼痛に用いる場合
通常、成人は1日10〜80mgを2回に分けて服用する。
慢性疼痛に用いる場合
通常、成人は1日10〜60mgを2回に分けて服用する。

副作用

以下の副作用が現れることがあるので、異常が認められた場合は速やかに医師に報告または診断をうける事を推奨します。

重大な副作用

  • ショック、アナフィラキシー(頻度不明):ショック、アナフィラキシーを起こすことがあるので、顔面蒼白、血圧低下、呼吸困難、頻脈、全身発赤、血管浮腫、蕁麻疹等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
  • 依存性(頻度不明):連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与すること。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、あくび、くしゃみ、流涙、発汗、悪心、嘔吐、下痢、腹痛、散瞳、頭痛、不眠、不安、譫妄、痙攣、振戦、全身の筋肉・関節痛、呼吸促迫、動悸等の退薬症候があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、1日用量を徐々に減量するなど、状態を観察しながら行うこと。
  • 呼吸抑制(0.1〜1%未満):呼吸抑制があらわれることがあるので、息切れ、呼吸緩慢、不規則な呼吸、呼吸異常等があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。なお、本剤による呼吸抑制には、麻薬拮抗剤(ナロキソン、レバロルファン等)が拮抗する。
  • 錯乱(頻度不明)、譫妄(0.1〜1%未満):錯乱、譫妄があらわれることがあるので、このような場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
  • 無気肺、気管支痙攣、喉頭浮腫(頻度不明):無気肺、気管支痙攣、喉頭浮腫があらわれるとの報告がある。
  • 麻痺性イレウス(0.1〜1%未満)、中毒性巨大結腸(頻度不明):麻痺性イレウスがあらわれることがある。また、炎症性腸疾患の方に投与した場合、中毒性巨大結腸があらわれるとの報告があるので、これらの症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
  • 肝機能障害(0.1〜1%未満):AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P等の著しい上昇を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他副作用

眠気、傾眠、便秘、嘔気、嘔吐

形状・色

?

薬の飲みにくさの改善に向けて、医師や薬剤師、言語聴覚士などの専門職との連携にお役立てください。

白色のフィルムコーティング錠、直径7.1mm、厚さ4.7mm

粉砕の可否

不可(粉砕が出来ない)

保管方法

気密容器・室温保存

医薬品コード(YJコード)

8119002G6026

その他の剤形

  • オキシコンチンTR錠5mg
  • オキシコンチンTR錠20mg
  • オキシコンチンTR錠40mg

情報に誤りがあった場合、お問い合わせフォームよりご連絡をお願いいたします。

オキシコンチンTR錠10mgを服用する際の注意点

禁忌

病名禁忌

  • 重篤な呼吸抑制がある、重篤な慢性閉塞性肺疾患の方:呼吸抑制を増強する。
  • 気管支喘息発作中の方:呼吸を抑制し、気道分泌を妨げる。
  • 慢性肺疾患に続発する心不全の方:呼吸抑制や循環不全を増強する。
  • 痙攣状態(てんかん重積症、破傷風、ストリキニーネ中毒)にある方:脊髄の刺激効果があらわれる。
  • 麻痺性イレウスの方:消化器運動を抑制する。
  • 急性アルコール中毒の方:呼吸抑制を増強する。
  • アヘンアルカロイドに対し過敏症の方
  • 出血性大腸炎の方:腸管出血性大腸菌(O157等)や赤痢菌等の重篤な細菌性下痢のある方では、症状の悪化、治療期間の延長を来す恐れがある。

併用禁忌

ナルメフェン塩酸塩(セリンクロ)
本剤の鎮痛作用を減弱させることがある。また、退薬症候を起こすことがある。

併用注意

ブロチゾラム、ゾルピデム、クロルプロマジン、ペントバルビタール、フェノバルビタール、イソフルラン、セボフルラン、セレギリン、イミプラミン、クロミプラミン、アテノロール、ビソプロロール等
呼吸抑制、低血圧及び顕著な鎮静または昏睡が起こることがある。
ワルファリン
ワルファリンの作用が増強されることがある。
ブチルスコポラミン、ソリフェナジン
麻痺性イレウスに至る重篤な便秘または尿貯留が起こることがある。
ブプレノフィン、ペンタゾジン等
本剤の鎮痛作用を減弱させることがある。また、退薬症候を起こすことがある。
ボリコナゾール、イトラコナゾール、フルコナゾール、リトナビル、クラリスロマイシン等
本剤の血中濃度が上昇し、副作用が発現する恐れがある。
リファンピシン、カルバマゼピン、フェ二トイン等
本剤の血中濃度が低下し、作用が減弱する可能性がある。なお、これらの薬剤の中止後に、本剤の血中濃度が上昇し、副作用が発現する恐れがある。

高齢者が特に注意すること(一般的な注意点も含む)

本剤は徐放性製剤であるので、急激な血中濃度の上昇により重篤な副作用の発現を避けるため、服用に際して割ったり、砕いたり、あるいはかみ砕いたりしないこと。

一般に高齢者では生理機能が低下しており、特に呼吸抑制の感受性が高いため、状態を観察しながら、慎重に投与すること。

薬の併用に際しては専門家(医師、薬剤師)による判断が必要です。決して自己判断で薬の併用や併用中止を行わず、必ず掛かりつけの医師や薬剤にご相談ください。

ご利用に際しての注意点

このページでは、医療用医薬品添付文書をもとに高齢者とその介護者向けに編纂した内容を掲載しています(小幼児・妊婦向けの内容を除く)。正確な情報に努めておりますが、常に最新であるとは限らず、また内容を完全に保証するものではありません。薬の使用に際しては、ご自身で判断せず、医師や薬剤師などの専門家にご相談ください。当サイトによって生じた損害について、その賠償の責任を一切負わないものとします。

監修

秋下 雅弘
佐々木 淳

情報提供

クオール株式会社

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