排泄物は健康のバロメーターのように体調によって量や形状が変化します。この記事では介護職が知っておきたい高齢者の排泄・目安量などの観察ポイントについてわかりやすく解説します。
排泄ケアは介助を必要とされるご本人のお気持ちを十分に理解することが重要です。
プライバシーに配慮し、気持ちよく排泄できる環境を整えて、ご本人が安全・快適・清潔に排泄が行えるよう必要な介助を行いましょう。
自分が介助されることを想像し、プライバシーの確保、羞恥心への配慮をした環境を整えましょう。
排泄は、疾患や加齢による影響を受けやすいので、一般的な平均回数や量ではなく、その方の「いつも」が大事になります。その「いつも」と違う様子がないかに注意して、いつもと違う場合には、看護職員や関係者に相談しましょう。
成人の1日の標準尿量(目安):1000ml ~1500ml
排尿の標準回数(目安):1日5~8回、高齢者の場合は、10回以上の方も多い
色、一回の量、におい、血液がまじっていないか、にごっていないか
標準1日1~2回
2,3日に1回の排便でも、快適に排泄できていれば異常と考えなくてもよい場合もあります。お一人おひとりの状況を把握することが重要です。
色、量、性状(硬便、普通便、軟便、泥状便、水様便)、血液が混じっていないか、未消化便でないか
注意点:通常は尿失禁・便失禁をしない方が急に失禁されたときは、脳に何らかの障害が起こっている可能性もあるため、すぐに看護職員に相談しましょう。
排泄障害があっても、ご本人の想いや残存機能を考え、想いに沿った自然な排泄ができるようにケアをしましょう。
ご本人が苦しい思いをしないためにも日頃から便秘を予防するようにしましょう。脳出血の既往のある方、痔をお持ちの方にとっては、便秘の予防は特に重要です。
適切な排泄方法を選ぶために、排泄方法の種類・それぞれの特徴を把握しましょう。また、異常を早く見つけるためには日常的な尿や便の観察がとても重要です。
プライバシーに配慮し、ご本人が気持ちよく排泄できる環境を整えましょう。
※記事の内容は2021年3月時点の情報をもとに作成しています。
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株式会社ベネッセスタイルケア運営の介護アンテナ。編集部では、ベネッセの25年以上にわたる介護のノウハウをはじめ、日々介護の現場で活躍している介護福祉士や介護支援専門員(ケアマネジャー)、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などの高齢者支援のスペシャリストたちの実践知や日々のお仕事に役立つ情報をお届けします!
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