公開日:2022/12/20

更新日:2022/12/22

登録者:介護アンテナ編集部

ガスターD錠20mg

しる100症状に注意

このページではガスターD錠20mg(LTLファーマ株式会社|上部消化管疾患治療薬)について、効能・効果や用法・用量、副作用などの基本情報と併せて、服薬介助のときに介護する方が理解しておきたい高齢者が気を付けるべき点などについても記載しています。

薬の使用に際してはご自身で判断することなく、必ず医師や薬剤師に相談してください。

ガスターD錠20mgの概要

主成分

ファモチジン

分類

内服薬│上部消化管疾患治療薬

効能・効果

胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、上部消化管出血(消化性潰瘍、急性ストレス潰瘍、出血性胃炎による)、逆流性食道炎、Zollinger-Ellison症候群などの胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善や急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期に使用します。

高齢者に多い
病気・病態

用法・用量

胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、上部消化管出血(消化性潰瘍、急性ストレス潰瘍、出血性胃炎による)、逆流性食道炎、Zollinger-Ellison症候群
通常、成人は1回20mgを1日2回(朝食後、夕食後または就寝前)服用する。また、1回40mgを1日1回(就寝前)服用することもできる。
下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善、急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期
通常、成人は1回10mgを1日2回(朝食後、夕食後または就寝前)服用する。また、1回20mgを1日1回(就寝前)服用することもできる。

副作用

以下の副作用が現れることがあるので、異常が認められた場合は速やかに医師に報告または診断をうける事を推奨します。

重大な副作用

  • ショック、アナフィラキシー(各0.1%未満):ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫〈顔面浮腫、咽頭浮腫等〉、蕁麻疹等)があらわれることがある。
  • 再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、溶血性貧血(いずれも頻度不明)、血小板減少(0.1%未満):再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、溶血性貧血、血小板減少(初期症状として全身倦怠感、脱力、皮下・粘膜下出血、発熱等)があらわれることがあるので、定期的に血液検査を実施し、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
  • 中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群(いずれも頻度不明)
  • 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明):AST・ALT等の上昇、黄疸があらわれることがある。
  • 横紋筋融解症(頻度不明):高カリウム血症、ミオグロビン尿、血清逸脱酵素の著明な上昇、筋肉痛等が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
  • QT延長(頻度不明):特に心疾患(心筋梗塞、弁膜症、心筋症等)を有する方においてあらわれやすいので、投与後の状態に十分注意すること。
  • 意識障害、痙攣(いずれも頻度不明):意識障害、全身痙攣(痙直性、間代性、ミオクローヌス性)があらわれることがある。特に腎機能障害を有する方においてあらわれやすいので、注意すること。
  • 間質性腎炎、急性腎障害(いずれも頻度不明):初期症状として発熱、皮疹、腎機能検査値異常(BUN・クレアチニン上昇等)等が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
  • 間質性肺炎(頻度不明):発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
  • 不全収縮

その他副作用

白血球減少、便秘、AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇

形状・色

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薬の飲みにくさの改善に向けて、医師や薬剤師、言語聴覚士などの専門職との連携にお役立てください。

白色の口腔内崩壊錠、直径8.5mm、厚さ3.6mm

粉砕の可否

原則不可(治療上必要であると医師や薬剤師が判断した場合粉砕することがある)

保管方法

開封後は湿気を避けて保存すること

医薬品コード(YJコード)

2325003F4031

その他の剤形

  • ガスター散10%
  • ガスター散2%
  • ガスター錠10mg
  • ガスター錠20mg
  • ガスターD錠10mg
  • ガスター注射液10mg
  • ガスター注射液20mg

情報に誤りがあった場合、お問い合わせフォームよりご連絡をお願いいたします。

ガスターD錠20mgを服用する際の注意点

禁忌

病名禁忌

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある方

併用注意

イトラコナゾール
イトラコナゾールの血中濃度が低下する。

高齢者が特に注意すること(一般的な注意点も含む)

  • 本剤は舌の上にのせて唾液を浸潤させると崩壊するため、水なしで服用が可能である。また、水で服用することもできる。
  • 本剤は寝たままの状態では、水なしで服用しないこと。
  • 本剤を減量するか投与期間を延長するなど慎重に投与すること。本剤は主として腎臓から排泄されるが、高齢者では、腎機能が低下していることが多いため血中濃度が持続する恐れがある。

薬の併用に際しては専門家(医師、薬剤師)による判断が必要です。決して自己判断で薬の併用や併用中止を行わず、必ず掛かりつけの医師や薬剤にご相談ください。

症状に注意当てはまる症状はありませんか?

  • ふらつき・転倒

    ふらつき・転倒
  • 記憶障害

    記憶障害
  • せん妄

    せん妄
  • 抑うつ

    抑うつ
  • 便秘

    便秘
  • 排尿障害・尿失禁

    排尿障害・尿失禁

高齢者は多くの薬を使うと副作用が起こりやすいだけでなく、重症化しやすくなります。高齢者に起こりやすい注意すべき症状として、ふらつき・転倒、記憶障害、せん妄、抑うつ、食欲低下、便秘、排尿障害・尿失禁などが現れる場合があります。そのような症状を起こしやすいため、75歳以上の方を対象に、できれば使用を控えたい薬が「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015」(日本老年医学会)でリストアップされており、それをもとに掲載しています。75歳未満でも介護を受けている方や要介護になる少し手前の状態の方も対象にしています。服薬中の薬であった場合は、決して自己判断で中止にせず、医師にご相談ください。

参考リンク高齢者の医薬品適正使用の指針 (総論編) (厚生労働省)

参考リンク高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015 (一般社団法人 日本老年医学会)

ご利用に際しての注意点

このページでは、医療用医薬品添付文書をもとに高齢者とその介護者向けに編纂した内容を掲載しています(小幼児・妊婦向けの内容を除く)。正確な情報に努めておりますが、常に最新であるとは限らず、また内容を完全に保証するものではありません。薬の使用に際しては、ご自身で判断せず、医師や薬剤師などの専門家にご相談ください。当サイトによって生じた損害について、その賠償の責任を一切負わないものとします。

監修

秋下 雅弘
佐々木 淳

情報提供

クオール株式会社

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