公開日:2022/12/20

更新日:2022/12/22

登録者:介護アンテナ編集部

メインテート錠2.5mg

しる100症状に注意

このページではメインテート錠2.5mg(田辺三菱製薬株式会社|降圧薬・心不全治療薬)について、効能・効果や用法・用量、副作用などの基本情報と併せて、服薬介助のときに介護する方が理解しておきたい高齢者が気を付けるべき点などについても記載しています。

薬の使用に際してはご自身で判断することなく、必ず医師や薬剤師に相談してください。

メインテート錠2.5mgの概要

主成分

ビソプロロールフマル酸塩

分類

内服薬│降圧薬・心不全治療薬

効能・効果

本態性高血圧症(軽症~中等症)、狭心症、心室性期外収縮や虚血性心疾患又は拡張型心筋症に基づく慢性心不全、頻脈性心房細動に使用します。

高齢者に多い
病気・病態

用法・用量

本態性高血圧症(軽症〜中等症)、狭心症、心室性期外収縮
通常、成人は5mgを1日1回服用する。
虚血性心疾患または拡張型心筋症に基づく慢性心不全
通常、成人は維持量として1日1回1.25〜5mgを服用する。なお、最大服用量は1日1回5mgとする。
頻脈性心房細動
通常、成人は1日1回2.5mgから服用開始し、効果が不十分な場合には1日1回5mgに増量する。なお、最大服用量は1日1回5mgとする。

副作用

以下の副作用が現れることがあるので、異常が認められた場合は速やかに医師に報告または診断をうける事を推奨します。

重大な副作用

  • 心不全(高血圧症等の場合:0.1%未満、慢性心不全の場合:7.0%)、完全房室ブロック、高度徐脈、洞不全症候群(高血圧症等の場合:0.1%未満、慢性心不全の場合:頻度不明)があらわれることがあるので、心機能検査を定期的に行い、このような副作用が発現した場合には減量又は投与を中止するなどの適切な処置を行うこと。

その他副作用

本態性高血圧症、狭心症、心室性期外収縮、頻脈性心房細動
徐脈、心胸比増大、房室ブロック、低血圧、頭痛・頭重感、めまい、ふらつき、AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇、倦怠感、浮腫
慢性心不全
徐脈、めまい、立ちくらみ、AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇、尿酸、クレアチニンの上昇、呼吸困難、倦怠感、浮腫、血清脂質の上昇

形状・色

?

薬の飲みにくさの改善に向けて、医師や薬剤師、言語聴覚士などの専門職との連携にお役立てください。

白色の割線入の素錠、直径7.0mm、厚さ2.7mm

粉砕の可否

粉砕を希望する場合は医師・薬剤師にご相談ください。

保管方法

室温保存

医薬品コード(YJコード)

2123016F1107

その他の剤形

  • メインテート錠0.625mg
  • メインテート錠5mg

情報に誤りがあった場合、お問い合わせフォームよりご連絡をお願いいたします。

メインテート錠2.5mgを服用する際の注意点

禁忌

病名禁忌

  • 高度の徐脈(著しい洞性徐脈)、房室ブロック(II、III度)、洞房ブロック、洞不全症候群のある方:症状を悪化させる恐れがある。
  • 糖尿病性ケトアシドーシス、代謝性アシドーシスのある方:アシドーシスに基づく心収縮力の抑制を増強させる恐れがある。
  • 心原性ショックのある方、肺高血圧による右心不全のある方:心機能が抑制され、症状を悪化させる恐れがある。
  • 強心薬または血管拡張薬を静脈内投与する必要のある心不全の方、非代償性の心不全の方:心収縮力抑制作用により、心不全が悪化する恐れがある。
  • 重度の末梢循環障害がある(壊疽等)方:末梢血管の拡張を抑制し、症状を悪化させる恐れがある。
  • 未治療の褐色細胞腫の方
  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある方

併用注意

レセルピン等
過剰の交感神経抑制作用(徐脈、血圧低下等)があらわれることがある。
インスリン製剤、トルブタミド等
血糖降下作用が増強することがある。また、低血糖症状(頻脈、発汗等)をマスクすることがある。
ベラパミル塩酸塩、ジルチアゼム塩酸塩等
徐脈、房室ブロック、洞房ブロック等があらわれることがある。
ジゴキシン、メチルジゴキシン
徐脈、房室ブロック等があらわれることがある。
クロニジン塩酸塩、グアナベンズ酢酸塩
これらの薬剤の投与中止後のリバウンド現象(急激な血圧上昇)が増強することがある。
リン酸ジソピラミド、プロカインアミド塩酸塩、アジマリン等、アミオダロン塩酸塩
過度の心機能抑制(徐脈、低血圧等)があらわれることがある。
インドメタシン等
本剤の降圧作用が減弱することがある。
降圧剤、硝酸剤
降圧作用が増強することがある。
フィンゴリモド塩酸塩
フィンゴリモド塩酸塩の投与開始時に併用すると重度の徐脈や心ブロックが認められることがある。

高齢者が特に注意すること(一般的な注意点も含む)

高齢者には、次の点に注意し、少量から投与を開始するなど状態を観察しながら慎重に投与すること。

  • 高齢者では一般に過度の降圧は好ましくないとされている。(脳梗塞等がおこる恐れがある。)
  • 高齢者では徐脈等の心拍数・心リズム障害があらわれやすいので、このような症状があらわれた場合には減量又は投与を中止すること。
  • 休薬を要する場合は、徐々に減薬すること。

薬の併用に際しては専門家(医師、薬剤師)による判断が必要です。決して自己判断で薬の併用や併用中止を行わず、必ず掛かりつけの医師や薬剤にご相談ください。

症状に注意当てはまる症状はありませんか?

  • ふらつき・転倒

    ふらつき・転倒
  • 記憶障害

    記憶障害
  • せん妄

    せん妄
  • 抑うつ

    抑うつ

高齢者は多くの薬を使うと副作用が起こりやすいだけでなく、重症化しやすくなります。高齢者に起こりやすい注意すべき症状として、ふらつき・転倒、記憶障害、せん妄、抑うつ、食欲低下、便秘、排尿障害・尿失禁などが現れる場合があります。そのような症状を起こしやすいため、75歳以上の方を対象に、できれば使用を控えたい薬が「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015」(日本老年医学会)でリストアップされており、それをもとに掲載しています。75歳未満でも介護を受けている方や要介護になる少し手前の状態の方も対象にしています。服薬中の薬であった場合は、決して自己判断で中止にせず、医師にご相談ください。

参考リンク高齢者の医薬品適正使用の指針 (総論編) (厚生労働省)

参考リンク高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015 (一般社団法人 日本老年医学会)

ご利用に際しての注意点

このページでは、医療用医薬品添付文書をもとに高齢者とその介護者向けに編纂した内容を掲載しています(小幼児・妊婦向けの内容を除く)。正確な情報に努めておりますが、常に最新であるとは限らず、また内容を完全に保証するものではありません。薬の使用に際しては、ご自身で判断せず、医師や薬剤師などの専門家にご相談ください。当サイトによって生じた損害について、その賠償の責任を一切負わないものとします。

監修

秋下 雅弘
佐々木 淳

情報提供

クオール株式会社

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