公開日:2019/09/08

更新日:2021/03/08

介護福祉士の資格を取るメリットと働き方について

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日常生活を送るのが困難な方の介護や、介護者への指導を行う介護福祉士は、介護職に就く方にとって目標となるポジションのひとつです。高齢化の進む日本で、特にその存在が重要視されている、介護福祉士について紹介します。

介護福祉士の資格を取るメリットと働き方について

介護福祉士の資格を取るメリットと働き方について

技術や技能を持っていることを示す資格は、仕事をする上での目標や自信にもつながるもの。介護の世界には介護福祉士という資格があり、多くの介護職に就く人々の目標のひとつでもあります。

ここでは、介護福祉士とはどんな資格なのか、取得することでどんなメリットがあるのかについてご紹介します。

介護福祉士とは?

介護福祉士とは、介護の専門的な知識や技術を持ち、身体や精神に障害があるために日常生活を送るのに支障がある方に、心身の状況に応じた介護を行い、その介護者に対して介護に関する指導を行うことができる資格です。

介護福祉士は、介護の入門資格である「介護職員初任者研修」、その上位資格である「介護福祉士実務者研修」のさらに上位資格にあたり、介護職唯一の国家資格でもあります。

介護福祉士資格取得の条件

介護福祉士の取得には4つのルートがありますが、そのうち3つはそれぞれ福祉系高校の卒業生(福祉系高校ルート)、介護福祉士を養成する専門学校の卒業生(養成施設ルート)、経済連携協定(EPA)によって介護福祉士資格取得を目指すベトナム、フィリピン、インドネシアの方たちを対象とした(経済連携協定ルート)ものです。

一般の介護未経験からの転職者の場合は「実務経験ルート」となり、まず従業期間3年以上かつ従事日数540日以上の介護の実務経験と「介護福祉士実務者研修」を修了することで、介護福祉士試験の受験資格を取得できます。

そして、毎年行われる介護福祉士試験(筆記試験)に受かれば、介護福祉士資格の取得が可能です。

試験の難易度

介護福祉士の筆記試験は、11の試験科目があります。出題は1問1点、計125点満点で、合格ラインは総得点の約60%以上をクリアし、かつすべての試験科目において得点があることと定められています。

2019年1月(筆記)と3月(実技)に行われた第31回試験は、受験者数94,610人に対し、合格者数は69,736人で、合格率は73.7%でした。2017年度以降の合格率は3年連続で70%を超えており、しっかり対策をすれば、合格は難しくないといえます。

介護福祉士資格取得までの流れ

介護福祉士の資格を取得するまでの、具体的な流れはどのようになっているのでしょうか。実際に、未経験から介護福祉士の資格を取得した場合の流れについて、その一例をご紹介します。

未経験からの介護福祉士資格取得までの一例

  1. 介護職員初任者研修を修了し、介護の基本的な知識や体の使い方を学ぶ。
  2. 介護職としてのキャリアをスタートする。最初の1~3ヵ月は、現場で基本的な技術を学ぶ。利用者の顔と名前を覚えることに集中する。
  3. 3~6ヵ月目で、日勤の仕事を一通り覚える。夜勤に入れるようになる。
  4. 介護福祉士実務者研修を修了。初任者研修から、さらに一歩踏み込んだ知識や技術を身に付ける。
  5. 夜勤をしっかりこなせるようになる。
  6. 後輩に仕事を教えられるようになる。介護職として一人前と評価される。
  7. 3年間の実務経験を積み、介護福祉士試験にチャレンジする。
  8. 介護福祉士資格取得。

※その方の適正や勤務先の施設によって違いがあります。

介護福祉士資格取得のメリット

介護福祉士の資格を取るメリットと働き方について

介護福祉士の資格を取得することには、どのようなメリットがあるのでしょうか。以下にまとめました。

施設内での評価が高まる

介護福祉士の資格を取得していると、「介護の知識と技術、経験を備えた人」と認識され、勤務する施設や法人にとって、貴重な人材として評価されることがほとんどです。

現場ではリーダー的な役割を果たすことも多く、介護現場の中心的存在として働けます。

転職時に有利

介護福祉士の資格を取得していると、転職の際も高く評価されます。資格がない場合に比べ、良い条件で転職できる可能性は非常に高くなります。

給与が上がる

厚生労働省「平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果」によると、介護職員処遇改善加算を取得している事業所における介護福祉士(平均勤続年数8.4年)の給与平均(ボーナスや残業代まで合わせた額)は、月額31万3,920円。介護福祉士実務研修修了者(平均勤続年数6.5年)で28万8,060円、介護職員初任者研修修了者(平均勤続年数6.8年)で28万5,610円、保有資格なし(平均勤続年数5.2年)で26万1,600円でした。

資格を取得することにより、資格手当分や待遇改善による給与アップが期待できます。

将来的にも収入アップの可能性がある

介護職の給与については、厚生労働省が「介護職員処遇改善加算」という制度を設け、賃金改善の取組みを行っています。

2019年10月には、特に経験・技能のある介護職員を優遇する「介護職員等特定処遇改善加算」が導入され、経験豊富な介護福祉士を中心に大幅な待遇改善が進められています。

介護福祉士に向いている人物とは?

介護職は人を助け、支える仕事なので、大前提として「誰かのためになる仕事をしたい」という思いを持っている、または目の前の人に関心を持ち、大切にできる優しい方が向いているといえます。

その上で、ご利用者だけでなく他のスタッフともコミュニケーションがとれ、チームの一員として働ける協調性があることが大切です。また、何かトラブルが起こったとき、一人で抱え込んでもうまくいかないので、上司や同僚などに話せる相談力もあるといいでしょう。

介護福祉士の仕事内容と活躍できる場所

介護福祉士の資格を取るメリットと働き方について

介護福祉士の仕事内容は、一般の介護職と同様で、食事・入浴・排泄の介助を中心に、介護サービスを利用する方が安心・安全に暮らしていけるよう、サポートしていきます。

また、ご利用者やご家族の相談にのる業務を任されたり、介護主任として現場のリーダー的仕事を任されたりすることも多くなります。

介護福祉士の活躍できるフィールドとしては、次のようなところが挙げられます。

特別養護老人ホーム

特別養護老人ホームは、要介護3以上の高齢者が入所している施設です。

多くのご利用者にとっては終の棲み家であり、看取りまで行うところが大半を占めます。ご利用者の中には、意思疎通が難しい方や重度の認知症の方も多くいます。

介護老人保健施設

介護老人保健施設は、基本的には「自宅に戻るためのリハビリ」を行う施設です。在宅復帰が目的のため、入居期間は限定的で、ご利用者は日常生活に何らかの不安を抱えている場合が多く、身体介護に加えて、ほかの専門職と連携して日常的なケアを提供します。

身体障害者療護施設

事故や病気、先天性の疾患など身体に障害がある方の生活する施設です。生活に伴う身体介護、健康管理や生活支援、レクリエーションなどを行います。

有料老人ホーム

有料老人ホームは、特別養護老人ホームなどに比べると要介護度の高い方は少ないものの、各施設・企業ごとにカラーがあり、さまざまなタイプがあります。

レクリエーションや外出時の送迎といった仕事もあり、高いコミュニケーション能力が求められる傾向があります。

訪問介護事業所

訪問介護は、ご利用者の自宅を訪ね、食事、排泄、入浴、家事のほか、通院時の外出サポートなどを行います。訪問介護を続けることで、「サービス提供責任者」になる道もあります。

デイサービス/通所リハビリテーションセンター

デイサービスや通所リハビリテーションセンターは、コンセプトや経営者によってさまざまなカラーがあります。エンターテインメント性を重視したところもあれば、リラックスできる空間を重視したところもあり、歌やゲームといったレクリエーションを担当することもあります。

活躍の場が広がる、介護福祉士の資格取得

介護関連の資格の中で唯一の国家資格である介護福祉士は、介護のプロとして十分な実力を備えていることを対外的にアピールすることができ、活躍の場が広がります。

手当や待遇の改善という形で給与アップにもつながるので、目標にしてみてはいかがでしょうか。

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