ケアマネジャーの仕事とは？ケアプランの役割と合わせて解説

ケアマネジャーの仕事とは？ケアプランの役割と合わせて解説

自宅での生活において、高齢者とその家族が介護保険を利用して快適な暮らしを送っていくには、一人ひとりに合ったケアプランの作成が欠かせません。このケアプランを作成するのは、介護の専門家であるケアマネジャーです。

ここでは、ケアマネジャーの役割と具体的な仕事内容のほか、ケアプランの概要について解説します。

ケアマネジャーとは？

ケアマネジャーは、要介護者とその家族の状態や解決すべき課題を正確に把握し、適した介護保険サービスを受けることができるよう、具体的なケアプランを立てる役割を担っています。

また、ケアプランを作成するだけではなく、ケアプランにそったサービスを利用できるよう介護サービスを提供している事業所と連絡・調整を行ったり、サービス利用の状況を事業所からヒアリングしたりと幅広い業務を担当します。

そのような役割から、いわばケアマネジャーの仕事は介護保険制度と要介護者をつなぐことであり、介護保険制度のプロフェッショナルとしてその根幹を担う、重要なポジションだといえるでしょう。

ケアマネジャーの具体的な仕事内容

介護保険制度においてケアマネジメントを行うための資格である、ケアマネジャーの具体的な仕事内容は、次のとおりです。

要介護認定申請の代行

介護保険制度を使ってサービスを利用するには、各自治体に申請を出して要介護認定を受けなくてはなりません。

ケアマネジャーは、自治体の依頼を受けて要介護者の状態を確認し、要介護認定のための手続きを行います。本人に代わって申請書の作成や提出を代行することも可能です。

ケアプランの作成

要介護認定を受けた要介護者とその家族にどのような問題があるかを考え、目標を共有した上で、適したサービスを提案します。提案の際には、相手の要望に寄り添うだけでなく、どうすれば要介護者が目標を達成することができるかを冷静に分析（アセスメント）しなくてはなりません。

そのため、一般的には厚生労働省の「課題分析標準項目」を用いて、客観的に課題のチェックを行います。

サービス開始後のケア

本人と家族の同意を得て利用するサービスが確定したら、契約のとおりサービスを開始します。

サービス開始後は、定期的に要介護者と家族の相談にのるほか、目標の達成度などの確認も行います。

ケアプランとは？

ケアプランは、介護保険サービスを通じて要介護者とその家族が充実した生活を送り、目標を達成するための計画表のようなものです。ケアプランには、利用するサービスの種類、内容、利用回数と時間、料金などがまとめられています。

ケアプランの自己作成はできる？

「サービスを提供してくれる事業者と直接やりとりしたい」「プランをより柔軟に見直したい」という場合は、ケアプランを要介護者自身、またはその家族が作成することも可能です。

ただし、介護のプロであるケアマネジャーと違って、介護サービスの内容や施設の特徴、費用などの情報に乏しいため、作成までに時間がかかることは否めません。メリットとデメリットをよく考え、自分に合った方法を選ぶことが大切です。

ケアマネジャーの活躍の場は今後も広がる見込み

ケアマネジャーの役割は幅広く、高齢化社会に不可欠な仕事として活躍の場がさらに広がることが予想されます。

介護職としてステップアップを望むなら、「介護支援専門員」の資格を取得して、ケアマネジャーを目指す価値は十分あるといえるでしょう。

介護支援専門員の上には「主任介護支援専門員」という資格もありますので、さらなるキャリアアップを目指す方にはこちらもおすすめです。