公開日:2021/02/04

更新日:2021/03/19

お出かけ

タラップも安心!車椅子での飛行機の乗り方・受けられるサポート【JAL編】

車椅子を利用されている方が飛行機で移動するとき、空港や機内で受けられるサポートをご存じでしょうか。今回は日本航空株式会社(JAL)様に取材のご協力をいただき羽田空港(第1ターミナル)での搭乗手続きから機内のサポートまでをご紹介します。

タラップも安心!車椅子での飛行機の乗り方・受けられるサポート【JAL編】

飛行機のご利用について(ADL面)

お身体にハンディがある方が飛行機に搭乗できることをご存じでしょうか?

JALの飛行機は座位保持が困難な方でも、上体固定用補助ベルトを利用できたり、終始横臥することが必要な方でも、お付き添いの方(介助者)がいれば機内に「ストレッチャー簡易ベッド」を設置することで横臥位のまま搭乗できます。また、身の回りのことがお一人でできる方であれば、車椅子操作の介助が必要な方、目や耳の不自由な方でも、JALの快適なサポートを受けることによってお一人で搭乗することができます。

  • 身の回りのこと=飲食、排泄(着衣の脱着含む)、コールボタンの操作などによる客室乗務員との意思疎通など。
  • 一部の小型機材では単独での歩行が困難な方は介助者とのご搭乗をお願いする場合があります。
  • お一人での歩行が困難な方、ストレッチャー簡易ベッドを希望の方は事前にコールセンターへ相談しておきましょう。
  • ストレッチャーの利用は主治医によるJAL書式の診断書の提示が必要です。

車椅子を利用されている方の搭乗までのサポートを紹介

今回は、羽田空港第1ターミナルにて、車椅子を利用されている方が出発するまでの流れについてご紹介します。(感染症予防のためスタッフはマスクを着用しています。2020年12月取材時点)

スペシャルアシスタンスカウンターでのサポート

車椅子を利用されている方は、空港出発ロビーの「スペシャルアシスタンスカウンター」にて搭乗手続きを行います。こちらは障がいのある方やお子さま連れの方、高齢の方などサポートが必要な方に配慮された出発手続きカウンターです。補助犬と搭乗される方もこちらのカウンターで手続きを行います。

空港出発ロビーの「スペシャルアシスタンスカウンター」 空港出発ロビーの「スペシャルアシスタンスカウンター」

ご自身の車椅子から、木製の車椅子へ乗り換え

スペシャルアシスタンスカウンターにて木製車椅子に乗り換える スペシャルアシスタンスカウンターでは3種類の車椅子を用意

一般の車椅子は保安検査場で金属探知機が反応してしまうため、機内に乗り込むまでの間、貸出用の木製車椅子に乗り換えます。

移乗は基本的にご自身または介助者の援助で行う必要がありますが、空港係員による車椅子やお身体を支えるなどのサポートが受けられます。

ご自身の車椅子は梱包し貨物室に搭載され、目的地まで運ばれます。到着後、空港係員が車椅子を持ち主の方の元まで運んできてくれるので安心です。各空港には、お身体の大きな方用、リクライニングタイプなどが用意されています。事前の調整が必要な場合がありますので予約時に相談しておきましょう。

タラップも怖くない!搭乗時のサポート

搭乗までサポートしてくれる 搭乗までサポートしてくれる

保安検査場から搭乗口までは、空港係員がサポートしてくれます。搭乗口では車椅子を利用している方とその介助者は事前改札でスムーズに搭乗することができます。

飛行機や空港によってはリフト付ステップ車で搭乗することもあります。その場合はJALのグランドハンドリングスタッフが昇降機での搭乗から着席までサポートしてくれます。

※状況に応じて別の種類の昇降車両を使用する場合があります

トイレも安心!機内でのサポート

トイレも安心!機内でのサポート トイレも安心!機内でのサポート

搭乗したら木製の車椅子のまま座席まで案内してもらえます。座席の移乗に際しても、搭乗時の座席への移乗は、グランドハンドリングスタッフのサポートが受けられます。

飛行機内でのトイレへの移動について

座席からトイレまでの往復の移動は、機内専用の車椅子にて客室乗務員がサポートしてくれます。感染症対策の観点から、希望があれば客室乗務員はガウンを着用します。(2020年12月取材時点の対応)

機内ではストレッチャーも利用可能

座位を保つのが難しい方は、上体固定用補助ベルトにて座席に身体を固定することができます。また、終始横臥となる方の場合はストレッチャー(簡易ベッド)を利用することができます。

搭乗の際の注意点 

  • 上体固定用補助ベルト・ストレッチャー(簡易ベッド)の利用を希望する場合は、航空券の予約時にあらかじめ伝える必要があります。
  • ご搭乗に際しお手伝いが必要な方は安全上、非常口前の席に座ることができません。

※客室内の画像は訓練用のモックアップ(国際線)にて撮影しています。

空港内で搭乗までの時間をより快適に過ごせる施設&サービス

搭乗までの時間、快適に過ごせるJALの「サクララウンジ」や、搭乗口まで自動で運んでくれる電動車椅子のサービスもあります。

搭乗までの時間を優雅に過ごせるJALの「サクララウンジ」

搭乗までの時間を優雅に過ごせるJALの「サクララウンジ」 搭乗までの時間を優雅に過ごせるJALの「サクララウンジ」

「サクララウンジ」は、JALサービスで一定のステイタス以上の会員であれば無料で利用することができるラウンジです。会員でない方でもお一人3,000円で利用が可能です。

サクララウンジではエリアが複数に分かれており、個室に近いスペースでゆっくりくつろげる「プライベート&リラックス」や無線LANサービスはもちろん、PCを快適に利用できる「ライブラリーエリア」も設けられています。

ドリンクコーナーや電動マッサージチェア、シャワーなどの充実した設備が整っており、搭乗までの時間をゆったりと過ごすことができます。

また、サクララウンジ内にはオストメイト対応の多目的トイレがあります。

※有償利用の場合は事前予約が必要です。(前日18:00まで)

取材協力JAL公式サイト「国内線 ラウンジサービス」

世界初!搭乗口まで運んでくれる自動運転車椅子

搭乗口まで運んでくれる自動運転車椅子 搭乗口まで運んでくれる自動運転車椅子

JALは「JAL SMART AIRPORT」を掲げ、羽田空港での快適な環境づくりを展開しています。

羽田空港第1ターミナル内では、WHILL社が開発した自動運転の車椅子「WHILL Model C」を出発便の搭乗口まで利用することができます。羽田空港第1ターミナルは全長約800mあるため、車椅子利用の方や足腰に不安のある方にとっては心強いサービスですね。

「WHILL Model C」は空港におけるパーソナルモビリティとしては世界で初めて本格導入されたもので、羽田空港第1ターミナル南ウイングの保安検査場Bの9番搭乗口近くにある「WHILLステーション」で借りることができます。

※対応エリアについては空ビル係員へご確認ください。

快適でスムーズな空の旅を提供してくれる良質なJALのサービス

良質なJALのサービス

今回は、車椅子利用時の飛行機の搭乗の仕方、その際に受けられるサポートについてご紹介しましたが、JALではお手伝いが必要な方に最適なサポートを提供してくれます。

車椅子で飛行機を利用するというと、手続きや対応などがよくわからず、ためらってしまうことがあるかもしれません。JALでは安全に配慮した快適なサポートを受けられますので、車椅子を利用されている方も、快適に移動できる手段として検討してみてはいかがでしょうか。

その他のご利用可能なサービスはぜひJALの公式サイトでも確認してみてください。

取材協力JAL公式サイト「ご利用可能なサポート」

著者プロフィール

介護アンテナ編集部Kaigo Antenna Editorial Department

プロフィール
株式会社ベネッセスタイルケア運営の介護アンテナ。編集部では、ベネッセの25年以上にわたる介護のノウハウをはじめ、日々介護の現場で活躍している介護福祉士や介護支援専門員(ケアマネジャー)、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などの高齢者支援のスペシャリストたちの実践知や日々のお仕事に役立つ情報をお届けします!

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