公開日:2020/12/23

更新日:2021/03/08

介護施設での停電・断水・浸水・ガス停止時の対応例

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台風や地震などの災害発生時には、停電・断水・浸水・ガス停止などさまざまな事象が起こることがあります。災害への対応については、施設のある地域や規模などにより異なるので、各施設でシミュレーションを行い、あらかじめ対策をたてておきましょう。この記事では施設・居住系サービスにおいての各事象の対応策の一部をご紹介します。

介護施設での停電・断水・浸水・ガス停止時の対応例

介護施設での「停電」への対応例

非常時用の明かりを利用する

介護施設での停電・断水・浸水・ガス停止時の対応例 介護施設での停電・断水・浸水・ガス停止時の対応例

施設にはあらかじめ非常時用の明かり(照明器具)が備蓄品として用意してあると思います。一概に照明器具といっても、さまざまな種類があります。ここでは、備蓄品として用意しておくと便利な照明器具をご紹介します。

停電時、用意しておくと便利な照明器具

  • 懐中電灯:コンパクトなものは職員の持ち運びに便利。
  • ランタン:置き型で、テーブルやトイレなどで利用可能。
  • ケミカルライト:電池が不要。折ると発光するため、目印などに利用可能。
  • ヘッドライト:額に装着したり、首にかけたりして、利用が可能。両手が空くため、介助の邪魔にならない。

照明器具は電池が必要なものが多いです。電池を十分に準備するとともに、電池が不要な器具なども取り入れるといいでしょう。

照射範囲が狭いコンパクトな懐中電灯でも、袋をかぶせたり、ペットボトルと合わせて利用することで、照射範囲を広げて、ランタンのように利用することもできます。

携帯発電機や蓄電池を利用する

介護施設での停電・断水・浸水・ガス停止時の対応例 介護施設での停電・断水・浸水・ガス停止時の対応例

携帯発電機は、停電時でも携帯やスマートフォン、パソコンの充電ができ、また照明などの電源確保にも利用できます。

停電時に備え、用意しておくことをおすすめします。ここでは、備蓄品として用意しておくと一般的な携帯発電機の一部をご紹介します。

停電時、用意しておくと便利な携帯発電機・家庭用蓄電池

  • カセットボンベ式自家発電機:ガスボンベをセットし、手動で電気を確保。
  • ガソリン式発電機:ガソリンを給油し、手動で電気を確保。
  • 家庭用蓄電池:あらかじめ充電しておき(太陽光でも充電できるタイプも有)、電気を確保。

※発電機使用にあたっては、取扱説明書を確認しましょう

エレベーターが停止した場合、人が閉じ込められていないか確認する

停電時・地震発生時・火災発生時、エレベーターは最寄階で扉が開きます。エレベーターのある施設ではエレベーターが停止した際は必ず中で人が閉じ込められていないか確認しましょう。

確認時の注意点

  • 一度閉まった後はエレベータ業者でないと、開けられないことが多いため注意しましょう。
  • 閉じ込めが発生した場合は、直ちにエレベーター会社へ連絡しましょう。

玄関などで使用されている自動ドアの出入口の施錠

介護施設での停電・断水・浸水・ガス停止時の対応例

停電発生時は施錠を行う

自動ドアは、停電時では手動で開閉できてしまうものも多いため、鍵やロープなどで施錠を行いましょう。ご入居者の行方不明事故などの二次被害を未然に防ぐことができます。

電気復旧時も確認を行う

電気復旧時に、自動で「扉の開閉運転」が発生する場合があります。停電時に開錠している場合は、行方不明事故に注意しましょう。

電気復旧前にブレーカーを落としておく

介護施設での停電・断水・浸水・ガス停止時の対応例

電気復旧時に予期しない電化製品が作動したり、破損したコードから通電火災が発生することがあるため、復旧前にブレーカーを落としておきます。

電気復旧前に行うこと

  • 停電時はブレーカーを落とす
  • 電化製品のコンセントは抜いておく
  • 各電化製品の電源が入ってないか、コードが破損していないか確認する

介護施設での停電による「断水」への対応例

自分の施設の給水設備の確認しておく

介護施設の給水方式は下記の画像のいずれかの場合が大多数です。自分の施設がどの方式で、停電による断水が起こった場合も給水ができるかどうか確認しておきましょう。

介護施設での停電・断水・浸水・ガス停止時の対応例
水道直結:直圧給水
〇給水可能
水道直結:増圧給水
〇建物一部で給水可能(一般的には3階まで)
貯水槽給水:加圧ポンプ式
△給水可能(水がなくなるまで)
貯水槽給水:高置水槽式
×給水不可能(貯水槽のバルブをひねると取水可能)

可能な手法で水を確保する

介護施設での停電・断水・浸水・ガス停止時の対応例

断水時でも水を確保する方法

  • 散水栓:建物外に設置してあり、電気を使わずに給水可能
  • 浴槽の水:残り水の再利用が可能
  • 災害時の給水場所:近隣の災害時給水場所を把握しておき利用

トイレはバケツなどを使い水を流す

介護施設での停電・断水・浸水・ガス停止時の対応例

断水時(停電時)、排水ができる場合は、トイレを利用したらバケツなどで水を便器ボウル面の中心をめがけて勢いよく流します。

排尿時は、水を流すことを複数回分をまとめて1回にするなど、水の節約を心がけましょう。

介護施設での「浸水」への対応例

浸水前に防水版(止水板)や土嚢などを設置する

自治体や気象庁などの洪水警報・浸水警報の情報にも注意し、浸水前に防水版(止水板)や土嚢などを設置します。設置時に手などに怪我をしないようにする為、軍手や手袋を使用しましょう。

※近隣が浸水してからの設置は大変危険です。

防水版(止水板)や土嚢の一般的な設置場所

  • エントランス入口
  • 厨房出入り口
  • 事務所出入り口
  • 1階バルコニー
  • 浸水により影響が出るサッシ窓周辺
  • ほか、外部に出入りできる扉

※防水板(止水板)や土嚢は完全に浸水を止める事は出来ません。

介護施設での「ガス停止」への対応例

ガス臭い場合はガス会社に連絡する

都市ガスもプロパンガスも震度5程度以上の地震を感知すると、安全装置が作動して自動的に緊急停止となります。ガス臭い場合はガス会社に連絡しましょう。

※停電時はガスの使用はしない。給排気が停止しているため、一酸化炭素中毒の危険性が有ります。

ガスが復旧できる場合は復旧作業を行う

ガス漏れが起きていない、ガス器具に損傷がないなど、状況によっては復旧できる場合があります。あらかじめ、自分の施設のガス復旧方法について確認しておきましょう。

ガスの復旧は、都市ガス・プロパンガス共にマイコンメータというマイコン制御器つきの遮断機能のあるガスメーターで行います。自分の施設のどこにマイコンメーターがあるか確認しておくのも大切です。

介護施設での停電・断水・浸水・ガス停止時の対応例

上記は一般的なプロパンガスのマイコンメーターです。(都市ガスや同じプロパンガスでも形が異なる場合があります)

都市ガスの場合

マイコンメーターの復帰ボタンが点滅している場合は復旧が可能です。

すべてのガス機器の運転スイッチを切るなどして、停止します。屋外の給湯器なども忘れずに停止させましょう。ガスの元栓を閉めた後、マイコンメーターの復帰ボタンを押します。

約3分間待ち、ボタンの点滅が消えていればガスが使えます。消えても使えない場合はガス会社に連絡しましょう。

プロパンガス(LPガス)の場合

すべてのガス栓・器具栓が閉まっていることを確認し、マイコンメーターの復帰ボタンを押します。

約1分間待ち、液晶の表示が消え、ボタンの点滅が消えればガスが使えます。消えても使えない場合はガス会社に連絡しましょう。

さまざまなケースを想定し、日頃から備えておくことが重要

上記でご紹介した対応方法はあくまで一般的な対応方法で、すべてのケースに当てはまるわけではありません。

地震が起き、停電と断水が発生した場合、台風で浸水、停電が発生した場合など災害発生時には複合的にさまざまな事象が発生します。

地域特性や施設の規模などを踏まえたうえで、いざというときに、一人ひとりが自ら判断し、動けるように準備しておきましょう。

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