公開日:2019/09/04

更新日:2024/03/18

【排泄介助】ベッド上でのオムツ交換の手順・コツを分かりやすく解説!

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排泄介助は、介護職の仕事の中でも必要不可欠な重要な支援であると同時に、プライバシーに配慮したケアが求められます。 この記事ではベッド上でのオムツ交換の方法・ポイントをわかりやすく解説します。

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オムツ交換の前に準備すること

オムツ交換の途中で何度も物品を取りに行ったりしないようにしっかりと準備しましょう。

1.必要な物品を準備する

  • 使い捨て手袋
  • トイレットペーパー
  • 陰部洗浄ボトル (お湯の温度に注意)
  • 陰部清拭用使い捨てウェス(温かいお湯で湿らせたもの、乾いたもの)
  • 新聞紙、レジ袋
  • 手洗い用石鹸
  • 手指消毒剤
  • ペーパータオル
  • オムツ、パッドなど

※オムツ交換に使う物品はできるだけご利用者の顔の近くに置かないようにすること。

オムツの準備

使う前にオムツを開き、縦の中心で折る。左右に伸ばしてギャザーを立てることがポイントです。

オムツを広げ、縦の中心で折ってから左右に伸ばします。

左右に伸ばした後、ギャザーをしっかり立てます。

パッドの準備

パッドもオムツ同様、パッドを縦半分に折り、左右に引っ張ってから、ギャザーを立てて使用します。

パッドを広げ、縦の中心で折ってから左右に伸ばします。

左右に伸ばした後、ギャザーをしっかり立てます。

2.汚物類を置く・入れる場所を準備

床に汚物類を直接置かないようにするために、床に新聞紙などを敷いて、レジ袋を広げておきます。

3.ベッドの高さ・サイドレール

  • 介助者にとって無理な体勢での介助にならないように、ベッドの高さを調節する
  • 介助者側のサイドレールを外す

4.使い捨て手袋をする

ラテックス手袋かプラスチック手袋を装着します。

漏れないオムツの当て方

実際には、ご利用者ごとに使っているオムツやパッドの種類によって交換方法は異なります。介助に入る前に必ず確認するようにしましょう。

ポイントは清潔な手と不潔な手を分けること

オムツ交換の介助では、清潔・不潔をしっかり区別することがポイントになります。

  • ご本人の顔に近い側の手を清潔な手、足元側の手を不潔な手、とします。
  • 頭側の手で物品をとったりシャワーボトルを握ったりし、足元側の手で陰部を拭くようにします。

清潔な手で不潔なところを触らない、不潔な手で清潔なところを触らない、を守りましょう。

オムツの当て方

ご本人には側臥位になっていただいて介助します。

1.オムツの中心を背骨にあてる

身体の中心にしっかり合わせます。

2.腰の中心から左右にオムツをのばしておく

オムツのゴムの部分がウエストの位置に来るように、身体の中心で押さえながら左右に伸ばします。

3.腰の下にオムツを差し込む

4.オムツを腰の下に差し込んだら広げておく

※パッドがある場合は位置を直しておきます。

5.仰向けになっていただく

6.奥側からオムツを引き出す

7.足の間からオムツを縦半分に折った状態で引き出して広げる

8.そけい部に合わせて左右に1度ずつオムツを引いておく

ギャザーがそけい部に沿うようにする。パッドを使う場合は、パッドがギャザーの内側に入るようにする。

9.オムツの中心を身体の中心線に合わせる

オムツの中心をしっかり合わせておく(オムツにはサイズのマークなどが中心にあるのでそれを利用する)

10.オムツの前側を左右から腰の下に差し込む

股関節の曲がる部分にはオムツがかからないようにします。

11.下のテープを斜め上向きにはる(骨盤に沿って)

12.上のテープは斜め下向きにはる(おなかに食い込まないように)

オムツ交換の後処理

  • シーツやパジャマが汚れている場合は交換する
  • サイドレールを戻す
  • ベッドの高さを戻す
  • 汚れたオムツ、パッドは新聞紙で包んで袋に入れ、袋の口をしばって廃棄する(空気は抜かない)
  • 必ず石鹸で手を洗い、消毒をする
  • 換気を行う

オムツ交換時のNG例

テープを平行にはっている

足が動きにくくなってしまいます。上下が交差し、重なるように貼りましょう。

オムツが身体にフィットしていない

  • そけい部に合っていない
  • おなか回りがぴったりしていない
    →排泄物がもれたり、オムツがくいこんだりする

身体の中心とオムツの中心がずれている

中心線がずれていると、排泄物がもれたり、オムツがくいこんだりするので、身体の中心とオムツの中心があうように調整しましょう。

オムツ交換は、清潔に手際よく短時間で終わらせる

お肌の清潔を保ち、褥瘡(床ずれ)や尿路感染症を防ぐことが大切です。

ご本人が快適にすごせるように、清潔かつ、手際よく短時間で終わらせるように心がけましょう。

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著者プロフィール

介護アンテナ編集部Kaigo Antenna Editorial Department

プロフィール
株式会社ベネッセスタイルケア運営の介護アンテナ。編集部では、ベネッセの25年以上にわたる介護のノウハウをはじめ、日々介護の現場で活躍している介護福祉士や介護支援専門員(ケアマネジャー)、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などの高齢者支援のスペシャリストたちの実践知や日々のお仕事に役立つ情報をお届けします!


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